電動昇降デスクの耐荷重は60〜160kg|14機種の公式値と天板サイズ
電動昇降デスク14機種の「耐荷重と天板サイズ」くらべ
- 通常サイズ13機種の公表耐荷重は60〜160kg。国内オフィス家具メーカーが低く、DIY系の脚が高い
- 同じ125kgでもCOFOは「天板含む」、FlexiSpotは「天板含まず」。天板16〜17kgぶん意味が違う
- モニター2枚+PCのよくある構成は公表重量の合計で16.4kg。最小の60kgでも3倍以上あく
電動昇降デスクの仕様表には、たいてい耐荷重が書いてあります。80kg、125kg、160kg。数字だけ見ると差が大きく見えます。
メーカー公式ページを1つずつ開いて14機種ぶん書き写したところ、通常サイズの13機種は60〜160kgに収まっていました。そしてモニター2枚とPCを載せるよくある構成は、各機材の公表重量を足しても16.4kgでした。いちばん低い60kgの機種でも、3倍以上あきます。
のび「数字を心配する前に、載せる物の重さを足してみてください。だいたい拍子抜けします」
もっとも、数字が横並びで比べられるかというと、そうではありませんでした。同じ「125kg」でも、COFOは天板を含んだ値、FlexiSpotは天板を含まない値です。ここが今回いちばん引っかかった点でした。
先に結論——耐荷重より、天板の条件を見る
- 数字だけなら差は大きいが、実用域では効かない。よくある構成が16.4kg、重めに見積もっても21.0kgなので、最小の60kgでも余ります
- 同じ数字が同じ意味とはかぎらない。「天板含む」と明記しているのはCOFOだけ、「天板含まず」と明記しているのはFlexiSpotの公式ショップだけでした
- 脚だけを買う人は、耐荷重より対応天板サイズを見る。FlexiSpot E7は幅120〜210cm・奥行60〜80cm・厚み2cm以上と幅が広く、E7Hは幅120〜200cmと少し狭い。手持ちの天板が入るかはここで決まります
14機種の耐荷重と天板サイズ
公式ページに書かれている表記をそのまま写しています。かっこ内は各社の注記です。
| メーカー・機種 | 公表耐荷重 | 天板サイズ(幅×奥行) | 天板の扱い |
|---|---|---|---|
| FlexiSpot E7H(脚) | 160kg | 幅120〜200cm×奥行60〜80cm・厚み2cm以上 | 記載なし |
| FlexiSpot E7(脚) | 125kg(天板含まず) | 幅120〜210cm×奥行60〜80cm・厚み2cm以上 | 含まず |
| FlexiSpot E8(脚) | 125kg(天板含まず) | 幅140cm×奥行70cm×厚み2cm | 含まず |
| COFO Desk Premium | 125kg(天板含む) | 幅120/140/160/180cm×奥行70cm | 含む |
| IKEA MITTZON 160×60 | 80kg | 幅160cm×奥行60cm | 記載なし |
| 山善 ハイエンド(スタンダード天板) | 80kg(均等荷重) | 幅100/120/140cm×奥行70cm | 記載なし |
| 山善 ハイエンド(ハイグレード天板) | 80kg(均等荷重) | 幅100/120/140cm×奥行70cm | 記載なし |
| 山善 スタンダードモデル | 80kg(均等荷重) | 幅100/120/140cm×奥行70cm | 記載なし |
| IKEA IDÅSEN 下部フレーム | 75kg | 対応天板 120×70cm/160×80cm | 記載なし |
| IKEA RODULF 140×80 | 70kg | 幅140cm×奥行80cm | 記載なし |
| サンワ 102-ERD101WW | 70kg | 幅120cm×奥行60cm | 記載なし |
| サンワ ERD-ER12070W | 70kg | 幅120cm×奥行70cm×厚み25mm | 記載なし |
| コクヨ SEQUENCE | 約60kg(均等荷重) | 幅115/135/145/155/175cm | 記載なし |
| サンワ 100-ERD051W(小型) | 天板20kg/可動部20kg | 幅75cm×奥行45cm | 天板と可動部を分けて表記 |
いちばん上と下(小型を除く)で100kgの差があります。ただし後で見るとおり、この差が効く場面はあまりありませんでした。
高い方はDIY系の脚、低い方はオフィス家具メーカー
並べ替えると傾向が出ます。上位はFlexiSpotとCOFO、つまり天板を自分で選ぶタイプ、あるいは通販中心のブランドです。下位はコクヨ(約60kg)とサンワ・IKEA(70kg台)でした。
コクヨと山善は、値に「均等荷重」という注記を付けています。コクヨの公式ショップは「天板の耐荷重は均等荷重約60kg」、山善は「耐荷重:80kg(均等荷重)」でした。天板の一部分に集中させた荷重ではなく、面全体に散らした状態の数字だという断りです。
低い数字が弱い机という意味ではなく、メーカーによって数字の出し方の慎重さが違う、と読むほうが実態に近そうでした。今回集めた範囲では、各社が同じ試験方法で測ったかどうかまでは公式ページから確認できていません。
「天板含む/含まない」は、探すと2社しか書いていない
耐荷重に天板の重さを含むのか。14機種のページを読みましたが、はっきり書いていたのは2社だけでした。
- COFO Desk Premium:「最大125kg(天板含む)」「天板を含め、125㎏までです」
- FlexiSpot(公式ショップの仕様欄):「125kg(天板含まず)」
残りは無記載です。IKEAは「最大荷重80kg」とだけ、山善とコクヨは「均等荷重」の注記はあっても含む・含まないには触れていません。FlexiSpot E7Hも「耐荷重:160kg」の一行だけで、天板の扱いは書かれていませんでした。
差はどのくらいか。FlexiSpotの公式ショップが公表している純正天板の重量は、厚み2.5cmで幅160×奥行70cmが16.3kg、幅140×奥行70cmが17.2kgです。COFOの125kgとFlexiSpotの125kgは、天板16〜17kgぶんずれていることになります。
COFOの天板だけの重量は公式ページに見当たらなかったので、COFOの実質的な積載可能量が何kgになるかは計算できませんでした。ここは分からないままです。
よくある構成は16.4kg——足し算してみる
心配になる場面は「モニター2枚+PC+周辺機器」だと思います。各機材のメーカー公表重量を足しました。
| 機材 | メーカー公表重量 |
|---|---|
| Apple Studio Display(VESAマウントアダプタ)×2 | 5.4kg×2=10.8kg |
| サンワサプライ 100-LA063(2画面モニターアーム) | 3.4kg |
| MacBook Pro 14インチ(M5) | 1.55kg |
| Mac mini(M4) | 0.67kg |
| 合計 | 16.42kg |
重めに見積もった構成も出しておきます。
| 機材 | メーカー公表重量 |
|---|---|
| Studio Display(傾きと高さを調整できるスタンド)×2 | 7.6kg×2=15.2kg |
| Mac Studio(M3 Ultra) | 3.64kg |
| MacBook Pro 16インチ(M5 Max) | 2.15kg |
| 合計 | 20.99kg |
16.4kgでも21.0kgでも、いちばん低いコクヨの約60kgに対して3分の1以下です。上の重い側の構成でモニターを4枚に増やしても、7.6kg×4+本体2台で36.2kg。まだ届きません。
のび「重い机を選んでも、載せる物が軽ければ意味がありません。ぼくの机の上でいちばん重いのはモニターアームでした」
耐荷重が本当に問題になるのは、業務用のプリンター、大型の液タブ、複数台のデスクトップPCといった構成です。そのときは数字より先に、載せる物の実際の重量表記を足してみるほうが早いと思います。
数字が言っていないこと
耐荷重の値は「壊れない上限」の話で、使い心地の話ではありません。今回の調べ方では確認できなかったことを書いておきます。
1. 天板のたわみ。中央に重い物を置いたときにどれだけ沈むかは、耐荷重の数字とは別です。天板の材質・厚み・脚の位置で変わりますが、公式ページに数値を出しているメーカーはありませんでした
2. 昇降中の荷重。多くの機種は静止時の値として書かれているように読めますが、モーターが持ち上げられる重さと同じかどうかの説明は見当たりませんでした
3. 偏った置き方。コクヨ・山善の「均等荷重」という注記は、裏返せば片側に寄せた置き方は想定外だという意味です
4. 人が乗る使い方。天板に座る、乗るといった使い方を許容しているメーカーは、今回の範囲では見つかりませんでした
脚だけ買う人は、天板サイズの条件表を先に見る
天板を自分で用意する場合、耐荷重よりも先に効くのは対応サイズです。
- FlexiSpot E7:幅120〜210cm、奥行60〜80cm、厚み2cm以上
- FlexiSpot E7H:幅120〜200cm、奥行60〜80cm、厚み2cm以上
- IKEA IDÅSEN 下部フレーム:120×70cmと160×80cmのIDÅSEN天板に対応
幅210cmまで許容するE7と、200cmまでのE7Hでは、選べる天板が変わります。IDÅSENは対応天板が2サイズに指定されているので、市販の天板を載せる前提の商品ではありません。
奥行はどのメーカーも60〜80cmの範囲で、ここは差が小さいところでした。既製品タイプの奥行は60cm・70cm・75cm・80cmが中心です。
まとめ——耐荷重で機種を絞る効果は小さい
今回の14機種では、耐荷重は通常サイズで60〜160kg。一方でよくある構成は16.4kgでした。数字の差は大きくても、選ぶ理由にはなりにくいというのが結論です。
見るべきは、この順番だと思います。
1. 天板サイズが手持ちの環境に合うか(脚だけ買う場合は対応幅・奥行・厚み)
2. その数字が天板を含むのか含まないのか(明記は2社のみ。無記載なら少なめに見ておく)
3. 耐荷重そのもの(実用構成では大半が余ります)
この記事が向かないのは、天板のたわみを知りたい人です。耐荷重の数値からはたわみ量は出せず、公表しているメーカーもありませんでした。人が天板に乗る使い方を考えている人にも、この記事の数字は使えません。
→ 電動昇降デスクはどこまで下がる?21機種で70cm未満は10台だけ
調査・編集:チェア図鑑編集部。のびは記事の案内役のキャラクターです(実在の人物ではありません)。
この記事の調べ方と、分からないこと
仕様は2026年8月3日に、各メーカーの公式ページ・公式ショップを1つずつ開いて書き写しました(FlexiSpot・COFO・山善・IKEA・サンワサプライ・コクヨ、機材はApple・サンワサプライ)。編集部が実機に重りを載せて測ったものではありません。
FlexiSpotの公式サイト(flexispot.jp)は機械的なアクセスを拒否するため、FlexiSpotの数値はYahoo!ショッピングのFlexiSpot公式ショップの仕様欄から取りました。同社が運営する公式店舗の表記です。
分からなかったことを書いておきます。ニトリの電動昇降デスクUP006は、公式ページに複数回アクセスしましたが応答が返らず、公式の耐荷重を確認できなかったため表に入れていません。アイリスオーヤマの公式ページはアクセスを拒否されました。イトーキ トイロとオカムラ スイフトは、公式サイトのシリーズページ・カタログページを開きましたが積載質量の記載が見つからず、表から外しています。FlexiSpot E7 Proも公式ページを開けなかったため入れていません。エルゴトロンの公式サイトもアクセスを拒否され、モニターアームの重量はサンワサプライの製品で代用しました。
COFO Desk Premiumの天板だけの重量は公式ページに見当たらず、「天板含む125kg」から天板を引いた実質値は出せていません。天板の厚みの条件についても、COFOの仕様ページには記載がありませんでした。コクヨ SEQUENCEは公式ショップに幅の展開はありましたが、奥行の記載を確認できていません。各社の耐荷重が同じ試験方法で測られているかどうかも、公式ページからは分かりませんでした。
機材の合計は、各社の公表重量をそのまま足したものです。ケーブル類・電源アダプタ・書類・飲み物などは含んでいません。